「私は緊張する」 VS 「私は落ち着いている」
話し方教室を訪ねていらっしゃる方は、いくつかのタイプに分けられます。
今日は、ご自分を、どう評価していらっしゃるか、という点を考えてみます。
表題に書いているように、話し方教室を訪ねていらっしゃる方を「私は緊張します」と仰るタイプが多いのです。
先ず「今日、私は緊張しています」と言う方は、3つに分けられます。先ず、自分では緊張していない、が「緊張している」と言う事で、自分の弱みを開示していると見せる方、これ実際は緊張どころか、全く落ち着いている方もいます。弱みどころか、自分を開示していると見せて、自分自身を強く見せる、自らを強いと信じる、といっても良いでしょう。
次に「私、緊張しています」と言いつつ、本当にある程度の緊張をしており、自らを落ち着かせようという気持ちから発する「緊張しているんですよ」という状態を周囲に知らせる言葉です。周囲に知らせることで、自らを落ち着かせるタイプとも言えます。
そして3つ目が「私、緊張しています」と本当に自分自身に対して、不安を覚えているという方の、心の叫びとしての「緊張しています」があります。
口から発する言葉は同じですが、夫々が内面に持っている言葉の真意は、お互いに異なります。
では言葉の裏に隠されている真の言葉に夫々を置き換えると、次のようになるでしょう。
最初の自信に満ちた人の「緊張しています」は、「私、これから皆さんに是非、お伝えしたいことがあります。今日は武者震いしている感じです。宜しくお願いします」
次の自らを落ち着かせる姿勢の方の真意なら、「今日は少し緊張気味です。話したい事が、皆さんに良く伝われば良いのですが、一所懸命に話してみます」くらいになるでしょうか。
そして最後の不安を覚えている方ですが、「今日は本当に緊張しています。私なんかが、何を話せばいいのか、分からないし、ともかく上がってしまって、出来ればこの場から逃げ出したい気分です」
このように三者三様でしょう。
外から見ただけでは判別できませんが。
ここまでお読みになって、もし貴方が3番目の、「逃げ出したい気分」の方であれば、次の方法にお取組みになる事をお勧めします。
まず、人前で話すことになったら、2種類の話の出だし方を、前もって決めておきます。
先ず「今回は緊張していますが、何とか頑張って話してみます」という類の、緊張しているという事実を、皆に知らせて話し始めるというプランです。少し勇気が要ります。そこを乗り越えて、「緊張してます。がんばります」と伝えると、おそらく緊張感が劇的に下がります。(その1)
次に「今日は緊張しています。では今日のテーマですが・・」と続けると、緊張しているという事を、自分自身に隠している傾向が強く感じられます。(その2)
その1の中の、「何とか頑張って」という言葉が、微妙に自分の心理に変化を与えます。
自己開示してるという事を、暗に聴衆に訴えています。
こうした時に、「自身の心理に影響を与える」ことを、したり、話すことで自分を落ち着かせます。
その2では「緊張しています」と言いながら、その後に続く「今日のテーマですが」までの心理的な距離が、遠い気がします。
自分の、あるがままを受け入れて、(許容してと言っても良いですが)乗り越えて行こうという意思を感じます。
なお本件に付いてご質問など御有りであれば、ぜひお聞かせください。
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